大河内传次郎,伏见直江,伏见信子,
大阪に逃亡した義賊鼠小僧次郎吉だが、今はお仙という女郎と同棲中である。お仙とは京から大阪に下る三十石舟で知り合った。お仙は強欲な十手持ちの兄仁吉のために身を持ち崩していたが、凶状持ちの次郎吉に激しい恋慕を抱く。そんなお仙の積極さを次郎吉は疎ましく想うようになる。 ある...